親の介護費用は誰が払う?兄弟で揉めないためのお金の整理

親の介護費用は、まず親本人のお金から考えるのが基本です。

親の年金、預金、保険、資産などを確認し、その範囲でどこまで介護費用をまかなえるかを整理します。

そのうえで足りない場合に、子どもや兄弟姉妹がどのように補うかを考えます。

ただし、ここで難しいのは、兄弟で完全に同じ負担にするのが簡単ではないことです。

お金を出す人。
通院に付き添う人。
施設探しをする人。
親の近くに住んでいる人。
仕事や家庭の事情で動きにくい人。

それぞれの負担が違うため、「誰がいくら払うのか」で揉めやすくなります。

この記事では、親の介護費用は誰が払うのか、親のお金を使うときの注意点、兄弟で揉めないための整理方法を、神田・新橋周辺で働く40〜50代の方にも分かりやすく解説します。

親の介護費用は誰が払うのか

親の介護費用は、まず親本人のお金から考えます。

なぜなら、介護は親本人の生活を支えるための費用だからです。

具体的には、次のようなお金を確認します。

・親の年金
・親の預金
・親名義の保険
・親名義の有価証券
・親名義の不動産
・介護保険サービス
・自治体の助成制度

親のお金で足りる場合は、子どもが毎月多く負担しなくても済むことがあります。

一方で、親の年金や預金だけでは足りない場合もあります。

その場合に、兄弟姉妹でどのように負担するかを話し合う必要があります。

子どもが最初から全額負担するとは限らない

親の介護が始まると、近くに住んでいる子どもが先に動くことがあります。

病院への付き添い。
ケアマネジャーとの連絡。
介護認定の手続き。
施設見学。
日用品の購入。

こうした対応が重なると、気づかないうちにお金も立て替えていることがあります。

ただし、子どもが最初から全額負担する必要があるとは限りません。

まずは親本人のお金で払えるものを確認し、そのうえで不足分をどうするかを考える方が現実的です。

兄弟で均等に払えばよいとは限らない

兄弟姉妹がいる場合、「費用は均等に割ればよい」と考えたくなるかもしれません。

しかし、実際には単純ではありません。

たとえば、次のような違いがあります。

・親の近くに住んでいる人
・遠方に住んでいる人
・収入に余裕がある人
・教育費や住宅ローンが重い人
・仕事を休んで介護している人
・お金は出せるが時間は出せない人
・時間は出せるが費用負担は難しい人

同じ兄弟でも、負担できる内容は違います。

そのため、「完全に均等」よりも、「お金・時間・手続きの負担を見える化する」ことが大切です。

介護費用はいくらかかるのか

介護費用は、介護の状態や住まい方によって大きく変わります。

在宅介護なのか。
施設介護なのか。
介護保険サービスをどのくらい使うのか。
親の所得や資産状況はどうか。

これらによって、毎月の負担額は変わります。

介護費用の平均は月9.0万円

生命保険文化センターの調査では、介護にかかった月々の費用は平均9.0万円とされています。

これは、公的介護保険サービスの自己負担を含めた金額です。

もちろん、平均より少ない人もいれば、多い人もいます。

在宅介護でサービス利用が少ない場合は、月数万円で収まることもあります。

一方で、施設に入所した場合や、介護保険外のサービスを使う場合は、月10万円を超えることもあります。

平均額は目安です。

大切なのは、親の場合に毎月いくらかかりそうかを確認することです。

一時費用も平均47.2万円かかっている

介護では、毎月の費用だけでなく、一時的にまとまったお金がかかることがあります。

同じ調査では、介護にかかった一時費用の平均は47.2万円とされています。

一時費用には、たとえば次のようなものがあります。

・住宅改修
・手すりの設置
・介護用ベッド
・車いす
・施設入居時の初期費用
・引っ越し費用
・家具や家電の購入
・見守りサービスの導入

毎月の介護費用だけを見ていると、この一時費用を見落としやすくなります。

親の預金を確認するときは、毎月の支払いだけでなく、まとまった支出にも備えておくことが大切です。

施設介護では食費・居住費も必要になる

介護保険サービスを使う場合、自己負担は原則1割です。

ただし、一定以上の所得がある人は、2割または3割負担になることがあります。

また、施設を利用する場合は、介護サービス費の自己負担だけでは終わりません。

施設では、次のような費用もかかります。

・食費
・居住費
・日常生活費
・理美容代
・医療費
・おむつ代
・交通費
・衣類や日用品

つまり、「介護保険があるから大きな負担はない」とは限りません。

特に施設介護では、介護保険の自己負担以外の費用も含めて見ておく必要があります。

介護保険で負担はどこまで軽くなるのか

介護保険は、介護費用の負担を軽くする大切な制度です。

ただし、すべての費用が介護保険でまかなわれるわけではありません。

介護保険で使えるサービス。
自己負担の割合。
支給限度額。
介護保険外の費用。

このあたりを分けて見る必要があります。

介護保険サービスの自己負担は原則1割

介護保険サービスを利用した場合、利用者負担は原則1割です。

一定以上の所得がある場合は、2割または3割になることがあります。

たとえば、介護保険サービスの費用が月20万円かかった場合、1割負担なら自己負担は2万円です。

2割負担なら4万円。
3割負担なら6万円です。

このように、負担割合によって毎月の支払いは変わります。

親の介護費用を考えるときは、親の負担割合証を確認することが大切です。

介護保険には使える上限がある

在宅介護では、要介護度に応じて介護保険で使えるサービス量の目安があります。

これを区分支給限度基準額といいます。

簡単にいうと、介護保険を使って受けられるサービスの上限です。

この範囲内でサービスを使う場合、自己負担は原則1割から3割です。

一方で、上限を超えてサービスを使う場合、超えた部分は全額自己負担になることがあります。

そのため、介護サービスの利用量が増えると、思ったより費用が大きくなることがあります。

高額介護サービス費も確認する

介護保険サービスの自己負担が高くなった場合、一定の上限を超えた分が戻る制度があります。

これを高額介護サービス費といいます。

ただし、対象になる費用とならない費用があります。

施設の食費、居住費、日常生活費などは、対象外になることがあります。

つまり、介護保険サービスの自己負担には上限があっても、介護に関係するすべての支出に上限があるわけではありません。

親の介護費用を見積もるときは、次のように分けると整理しやすくなります。

・介護保険サービスの自己負担
・介護保険外のサービス費用
・食費や居住費
・医療費
・日用品や交通費
・家族が立て替える費用

兄弟で揉めやすいのはお金と手間のズレ

親の介護費用で揉める原因は、金額だけではありません。

多くの場合、「お金の負担」と「手間の負担」がズレることで不満が生まれます。

お金を出す人と介護を担う人が違う

たとえば、長女が親の近くに住んでいて、通院や買い物を手伝っているとします。

一方で、長男は遠方に住んでいて、毎月一定額を送金しているとします。

この場合、長女は「自分ばかり動いている」と感じるかもしれません。

長男は「自分はお金を出している」と感じるかもしれません。

どちらかが悪いという話ではありません。

負担の種類が違うだけです。

だからこそ、介護が始まったら、お金だけでなく、時間や手続きの負担も見えるようにしておくことが大切です。

長男・長女だから多く払うとは限らない

昔は、長男や長女が親の面倒を見るという考え方が強かった時代もありました。

しかし、今は家族の働き方や住まい方が大きく変わっています。

神田・新橋周辺で働く40〜50代の場合、仕事が忙しく、平日に動くことが難しい人も多いです。

また、共働き世帯では、親の介護と子どもの教育費、自分たちの老後資金が重なることもあります。

そのため、長男だから、長女だからという理由だけで負担を決めると、不満が残りやすくなります。

誰が何をできるのかを、現実的に分けることが大切です。

払った費用は記録しておく

親の介護費用を立て替えた場合は、記録を残しておくことが大切です。

記録がないと、後から兄弟間で確認できなくなります。

残しておきたいものは、次のようなものです。

・領収書
・振込記録
・通帳の記録
・クレジットカード明細
・施設の請求書
・介護用品の購入明細
・交通費のメモ
・兄弟間で話し合った内容のメモ

金額が大きくなくても、積み重なると負担感につながります。

「細かすぎる」と思うかもしれませんが、記録は家族を疑うためのものではありません。

後から確認できるようにするためのものです。

親の預金を介護費用に使うときの注意点

親の介護費用を、親の預金から支払うことは自然な考え方です。

ただし、親のお金を子どもが管理する場合は、使い道が分かるようにしておくことが大切です。

親のために使ったことが分かるようにする

親の預金を使うときは、親本人の生活や介護のために使ったことが分かるようにしておきます。

たとえば、次のような支出です。

・介護サービス費
・施設費用
・医療費
・薬代
・介護用品
・住宅改修費
・生活用品
・食費
・交通費

親のお金を使うこと自体よりも、何に使ったかが分からないことが問題になりやすいです。

特に兄弟姉妹がいる場合は、「何にいくら使ったのか」を後から説明できる形にしておくと安心です。

領収書・振込記録・メモを残す

親の預金を使うときは、できるだけ現金ではなく、振込や口座引き落としを使うと記録が残りやすくなります。

現金で支払う場合は、領収書を保管します。

また、少額の支出でも、何に使ったのかをメモしておくと後から確認しやすくなります。

たとえば、次のような簡単なメモで十分です。

・日付
・金額
・支払先
・内容
・誰が支払ったか
・親のための支出か

完璧な帳簿でなくても、後から見て分かることが大切です。

認知症になる前に管理方法を話しておく

親が元気なうちは、お金の話をしにくいことがあります。

しかし、認知症などで判断能力が低下すると、預金の引き出しや契約手続きが難しくなることがあります。

そのため、元気なうちに次のようなことを確認しておきたいところです。

・年金の振込口座
・預金口座の数
・保険の有無
・介護費用に使えるお金
・施設に入る場合の希望
・通帳や印鑑の保管場所
・誰が手続きを手伝うか
・兄弟への共有方法

お金の話は、急に切り出すと重く感じられることがあります。

まずは「介護が必要になったとき、どの口座から払えばいいか確認しておきたい」という形で話すと、進めやすい場合があります。

相続時に「自分だけ負担した」とならないために

親の介護費用は、相続のときに揉める原因になることがあります。

特に多いのは、介護をしていた人が「自分だけ負担した」と感じるケースです。

介護費用と相続は別問題になりやすい

親の介護に多く関わった人は、相続でもその分を考慮してほしいと感じることがあります。

一方で、他の兄弟は「親の財産は法定相続分で分けるもの」と考えることがあります。

ここで認識のズレが生まれます。

介護にかかった費用。
介護に使った時間。
仕事を休んだ負担。
親の近くに住む負担。
施設探しや手続きの負担。

これらは、すべて同じようにお金で評価できるわけではありません。

だからこそ、介護が始まってからではなく、早い段階で共有しておくことが大切です。

兄弟間で事前に共有しておく

介護費用については、兄弟間で事前に共有しておくと揉めにくくなります。

たとえば、次のようなことです。

・親の年金はいくらか
・親の預金はいくらあるか
・毎月の介護費用はいくらか
・誰が支払いを管理するか
・足りない場合は誰が補うか
・立て替えた費用はどう精算するか
・施設に入る場合の費用をどう考えるか
・相続時にどう扱うか

すべてを一度に決める必要はありません。

まずは情報を共有するだけでも、後のすれ違いを減らしやすくなります。

親の意思も確認しておく

介護費用を考えるときは、親の意思も大切です。

たとえば、次のような希望です。

・できるだけ自宅で暮らしたい
・施設に入ることも考えている
・子どもに負担をかけたくない
・預金は介護費用に使ってよい
・自宅を売却して施設費用に充ててもよい
・相続について希望がある

親の意思が分からないまま介護が始まると、子ども同士で判断することが増えます。

その結果、兄弟間で意見が分かれやすくなります。

親が元気なうちに、少しずつ確認しておくことが大切です。

神田・新橋で働く人が整理したいポイント

神田・新橋周辺で働く40〜50代は、親の介護と自分の生活が重なりやすい世代です。

仕事の責任が重くなる時期。
子どもの教育費がかかる時期。
住宅ローンが残っている時期。
自分の老後資金も考えたい時期。

この時期に親の介護費用が重なると、家計全体のバランスが崩れやすくなります。

仕事を続けながら介護する前提で考える

親の介護が始まると、仕事を休む場面が増えることがあります。

通院の付き添い。
介護認定の面談。
施設見学。
ケアマネジャーとの打ち合わせ。
急な体調変化への対応。

神田・新橋周辺で働く会社員や経営者の場合、平日に動ける時間が限られることも多いです。

そのため、家族の中で誰がどの役割を担うのかを決めておくと、負担が偏りにくくなります。

お金だけでなく、時間の負担も含めて整理することが大切です。

自分の老後資金まで崩しすぎない

親の介護費用を子どもが負担する場合、自分の老後資金まで崩しすぎないことも大切です。

たとえば、次のような支出が重なることがあります。

・親の介護費用
・自分の住宅ローン
・子どもの教育費
・自分たち夫婦の老後資金
・車や自宅の修繕費
・医療費
・事業資金

親のためにできることを考えるのは大切です。

一方で、自分たちの生活や老後資金まで大きく崩すと、次の世代に負担が移ることもあります。

親のお金、兄弟の負担、自分の家計を分けて見ることが必要です。

家族会議は早めに一度だけでも行う

介護費用で揉めないためには、早めに一度だけでも家族で話す機会を作ることが大切です。

重い話し合いにする必要はありません。

まずは、次のような確認からで十分です。

・親の年金額
・親の預金口座
・介護が必要になったときの希望
・兄弟の連絡方法
・通院や手続きの担当
・支払い管理をする人
・領収書の保管方法

介護が始まってから急いで話すと、感情的になりやすいです。

元気なうちに情報だけでも共有しておくと、判断しやすくなります。

まとめ

親の介護費用は、まず親本人のお金から考えるのが基本です。

親の年金、預金、保険、資産を確認し、その範囲でどこまで介護費用をまかなえるかを整理します。

そのうえで足りない場合に、兄弟姉妹でどのように補うかを考えます。

ポイントは次の通りです。

・親の介護費用は、まず親本人のお金から考える
・介護費用は月々の費用だけでなく一時費用もある
・介護保険サービスの自己負担は原則1割だが、所得により2割・3割もある
・施設では食費・居住費・日常生活費も必要になる
・兄弟で揉めやすいのは、お金と手間の負担がズレるとき
・親の預金を使うときは、使い道が分かる記録を残す
・相続時に揉めないためには、早めの共有が大切
・自分の老後資金まで崩しすぎない視点も必要

介護費用は、親だけの問題でも、子どもだけの問題でもありません。

親の資産、兄弟の負担、自分の家計を分けて整理することで、話し合いがしやすくなります。

自分の場合に置き換えて考える視点

親の介護費用を考えるときは、次の順番で整理すると分かりやすくなります。

  1. 親の年金はいくらあるか
  2. 親の預金や保険はいくらあるか
  3. 毎月の介護費用はいくらかかりそうか
  4. 一時費用に備えるお金はあるか
  5. 兄弟姉妹で誰が何を担当できるか
  6. 立て替えた費用をどう記録するか
  7. 親の希望を確認できているか
  8. 自分の家計や老後資金に無理がないか

同じ介護費用でも、親の年金額、預金額、介護度、住まい方、兄弟の人数、働き方によって見え方は変わります。

また、親が在宅で暮らすのか、施設に入るのかによっても、必要なお金は変わります。

制度や数字は同じでも、家族構成や働き方、資産状況によって見え方は変わります。自分の場合に置き換えて整理すると、判断しやすくなる分野です。

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